ブックウォーク
「ブックウォーク」 初めて聞いた言葉でした。 「Book Walk」と書きます。
図書館の新刊コーナーで「ブックウォークで子どもが変わる」という本を見つけ、何のことだろうかと、借りてきました。
著者は、<文科省初・中教育局教育課教科調査官>(漢字ばっかりですね)の井上一郎氏。国語教育学の先生でもあります。「読書力をつける」「語彙力の発達とその育成」「総合的な読みの力を育成する国語科の授業」など、先生向けの本をたくさん書いておられます。
「ブックウォーク」とは…
井上氏の打ち立てた読書推進方法の一つで、
<本と一緒に生活し、生活と一緒に本を読んでいこう。あわてず、ゆっくり、だけど目標を決めて歩いていこう>をスローガンとしています。
読み聞かせ、アニマシオン、ブックトークなど、子どもたちと読書を結びつける活動は盛んに行われてはいますが、どれも他者からの一方的な働きかけです。
それに対して、子どもたちが自主的に取り組むというところが「ブックウォーク」の特徴です。多分に授業的・学校的な感じを受けますが、読書推進の方法としては、読み聞かせなどから一歩踏み込んだ、とても直接的なものだと私は思いました。
具体的に、どのようなものかというと、
1)期間を決める(○日から○日まで取り組む)
2)読む内容を決める(題材、内容、分類、作者など)
3)読み方を決める (期間、読み方、分量など)
・
3点を、取り組む子ども自身が決め、それを達成するよう、本を読んでいくのです。
例えば、「私は、夏休みに、太宰治の本を、5冊読む」
このように、自分で目標を決め、それを達成できるようにする、というものなのです。
指導者側(多くは学校の先生)は、取り組みの開始時に、それらを『ブックウォーク宣言書』に書かせ、意志を明確に、取り組みの終わりには、『ブックウォーク認定書』に結果を、という風に進めます。
注目すべき点は、やりたい子どもだけに、「宣言書」を渡すというところです。「私はチャレンジするよ!」という子どもだけが対象で、全員必修としないのです。無理強いしないことはいいことですが、それに乗り遅れた子どもを救う方法もなくてはいけないような気がします。どんなに目標が低くても、自らが設定した目標を達成できたという喜びは大きいものだと思いますので、必修という方法を使ってもいいような気も、私はします。
長くなりましたが、興味のある方は井上氏の本を読んでみてください。
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コメント
こんにちは
読み聞かせを志すものです、選書は難しいものだと言うことを
しりましてあちこちのブログなどを参考にさせていただいております、こうやって皆さんの絵本の紹介を見ていますとなーるほどと思うことが多々ありとてもありがたく思います、今後ともよろしくお願いします。
投稿: ふくちゃん | 2005年6月21日 (火) 13:56