朝顔
朝顔のおはなし。
あさがおや つるべとられて もらひみず
おなじみ、加賀の千代女の詠んだ俳句ですね。この句以外に、千代女が詠んだものをご存じですか?
稲妻の 裾をぬらすや 水の上 行春の 尾やそのままに かきつばた
江戸時代、今の石川県白山市に生まれた千代さん。生家は「表具屋」さんでした。家の中には、いつもきれいな絵や俳句がたくさんあったそうです。小さい頃から、文字を書くことが大好きだった千代さんの初めて詠んだ句は、「初雁や 並べて聞くは 惜しいこと」 友だちと遊んだ帰り、夕暮れの中を、列をなして飛んでいく雁を見て詠んだ句だそうです。この時、千代さん7歳!
その後、俳句の勉強を続け、松尾芭蕉のお弟子さんである「各務支考(かがみしこう)」に見いだされ、有名になっていきます。
18歳で結婚するも、旦那さんが早死。家を切り盛りするのに大変だった千代さんでしたが、52歳で出家し、俳句に専念することとなります。出家の際に詠んだ句がイケてますよ。
髪を結う 手の暇あけて こたつかな
そんな茶目っ気のある千代女のところへ、加賀藩の殿様より、朝鮮からの客人へおみやげ用に千代女の句集を作れとの仰せが。当時、存命中に句集をつくる、ということは極めてまれなことだったそうですね。すごい名誉です。このことで、千代女の名は全国区に。
月も見て 我はこの世を かしく哉 千代女の最後の句です。
「朝顔」から、千代女のことを知ることが出来ました。きっかけをくれたMさんありがと。
<その他の句> 蝶々や 何を夢見て 羽づかひ ころぶ人を 笑ひてころぶ 雪見哉
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