「シーセッド・ヒーセッド」 (柴田よしき・実業之日本社)
だいぶ前に朝日新聞に紹介されていましたが、きのう図書館でめぐり会ったので借りてきました。
「ゴールデンフィッシュ・スランバー」「イエロー・サブウエイ」「ヒー・ラブズ・ユー」の3編。
主人公のハナちゃん(花咲慎一郎)の職業は、保育園の園長。そして私立探偵。(その昔、警官だったけど、人を撃ったことから人生が変わってしまった) この設定だけ見ても、中身がおもしろそうだって気がしませんか?
莫大な借金を背負っていて、取り立て屋からはなんと生命保険をかけられ、「返済のない日がおまえの命日だ」という言葉におびえつつ、日々稼業に励むハナちゃんなのです。
一つ目の「ゴールデンフィッシュ・スランバー」を読み終えました。これは他の2編に比べてちょい短め。ゴシック・ロリータで売りのアイドルから、ストーカーを突き止めてほしいと依頼を受けたハナちゃん。さっそく調査を開始しますが、ストーカーの正体が一転二転し…。
「不眠症」がこのお話しのカギを握っているんだな。あんまり言うとネタバレになるので、これ以上は書きません。
新宿が舞台なんですが、街の雑音が、路地裏の匂いがページから立ち上ります。ハナちゃんを取り巻く人間がすごく魅力的。謎解きあり、人情話あり、ハードボイルドを気取りきれないハナちゃん、かっこいいぜぃ。
明日、2つ目を読むとしましょう。うわ~、楽しみだぁ。
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