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「キップをなくして」 池澤夏樹・角川書店

今頃読みました。(H17.7初版)

電車の中で読みました。

行きに1回。帰りの電車の中でもう1回読み返しました。

2回とも同じ場面で泣きそうになりまして。

帰りの電車は、学校帰りの高校生がいっぱい。

楽しそうに(うるせ~!)はしゃいでいるのだけど、

私の目には涙がいっぱい。

          *****

キップを紛失した子どもたちの話。

駅から出られず、駅の中で生活する子どもたち。ちょっとボーイスカウトっぽい生活だから、彼らにとってはけっこう自由でサバイバル的で楽しい。

ステーション・キッズと名付けられている子どもたち。実はシゴトをしなくてはいけない。それは、電車通学している生徒の安全を確保すること。

大きなランドセル、給食袋を下げた小学生が、ラッシュにつぶされないようにさりげなく手助けする。ホームに落ちないようにそっと肩を支えてやる…など。

ちょっとのあいだ、時間を止めることができる…な~んて能力もついちゃっているところが、ファンタジーです。

ステーション・キッズは12名。でも、その中の一人、「みんちゃん」(小3女子)が、主人公(イタル君)の次に重要な役を果たしています。

みんちゃんは、ご飯を食べない。なぜ?

そのワケのところを読んだとき、(ページの割付が効果的なんだなあ、角川書店!装丁もイケてます。カバーを取ってみてね)けっこう衝撃で、ハッと息を呑んでしまいました。(そうさ、電車の中でネ)

    *****

「生きる」ということ。

こういう視点からも描けるんだね。

いい本です。私の中ではかなりの上位にランクする1冊となりました。上質なYA。夏休み前くらいに読むと、さらに効果倍増。

お読みでなければぜひ。2時間で読めます。

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本紹介」カテゴリの記事

コメント

この人はエッセイと一冊何かを読んだかな・・さらっと入ってしまって覚えてないや。良さそうな本だから、探してみます。( -ω-)うむ

投稿: かな | 2007年3月17日 (土) 00:14

かなちゃんへ:
池澤さんは新訳「星の王子さま」を去年出しました。
私は、この訳を読んで「ああ、この本ってすごいなあ」と感じることが出来たんです。(他にも倉橋由美子訳がありましたね)

”三浦しをん”の「風が強く吹いている」もすごくよかったよ。箱根駅伝の話ですが、ページから一時も目を離したくなくて、本を持ったまま、夕飯を作りました。これはいいで~~~。ホンマ。
自分も走れるんじゃないかって気がしてくる。
陸上部の生徒は絶対読まないとだめだ~~~ってくらい。体育会系の課題図書にすべきだ。
もし、お読みでなければぜひ。「キップ~」と2冊買いなはれ。絶対、損はしない。

投稿: harry | 2007年3月17日 (土) 11:35

改札を通してもらえなくなってしまうことが異次元空間世界への入り口になる。異色なファンタジーでしたね。
おもしろかったけど、私的にはこの人はエッセイとかよその作品のあとがきや解説文とかの方がいい事書くような気がする。

投稿: mikapapa | 2007年3月19日 (月) 01:25

papaさん:
いらっしゃいませ。
最後の方で、ミンちゃんのグランマが語るところありますよね。
生きることを扱うには、「説明」は仕方ないことだろうなぁ。”なんとなく感じる””感じさせる”っていうには重すぎる題材ですものね。

投稿: harry | 2007年3月19日 (月) 15:59

三浦しをんの「風が強く吹いている」
佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」
桂望実の「RUN!RUN!RUN!」
み~んな女流作家が走りをテーマにした話題の本だそうです。
そしてこれに近々あさのあつこの「ランナー」が加わる予定です。
あさのさんの作品は他の方とは違い
一度も取材しないで書き上げたそうです。

どれもまだ未読だけど
読み比べてみるのもおもしろそう!

投稿: まあ | 2007年3月20日 (火) 13:34

まあさんへ:
うわ~~~!読まなくちゃ!
読み比べ、楽しいですよね。
食べ比べも楽しいけど、太るからなぁ。
なんのこっちゃ。

投稿: harry | 2007年3月20日 (火) 21:16

harryさんの紹介で興味が湧き読んでみました。
池澤夏樹さんは知りませんでした。面白かったです。
私は「ユタと不思議な仲間たち」をなぜか思い出しちゃった。

投稿: あそびっこ | 2007年4月21日 (土) 07:16

あそびっこさんへ:
「ユタ~」は劇団四季でやってますね。
恥ずかしながら私はまだ見ていません。
劇団四季は高校~大学の頃はまりました。
地下鉄の日比谷駅で、市村正親さんとすれちがったことがありました。あの頃、ちょうど「エレファント・マン」を上演していたっけ。
***
昨日本屋さんで文庫をいっぱい買いました。
今日は「ぶらんこ乗り」(いしいしんじ)を読みますよ。あそびっこさん、これ読んだ?

投稿: harry | 2007年4月22日 (日) 10:36

「ユタ」といえばもう劇団四季になっちゃうのね。私は昔懐かしいNHK少年ドラマシリーズで見ました。ペドロをはじめ座敷わらし達がとてもよかった。その後原作を買って読みました。三浦哲郎です。文庫もあるし、NHKドラマのDVDまであるらしい。よかったら読んでみて下さい。

いしいしんじで読んだのは「ポーの話」「麦ふみクーツェ」「トリツカレ男」です。「ぶらんこ乗り」も読みたいな。

投稿: あそびっこ | 2007年4月22日 (日) 11:51

あそびっこさんへ:
「ぶらんこ乗り」読みました。
けっこうてこずりました。
読み飛ばすっていう感じじゃなかったなぁ。
作者が京大仏文科卒ということですが
きっちりしっかり作り込んだ…という雰囲気です。
最初の長編だそうで。だから完成されすぎているのかなぁ。
何回か読み込まないと語れません。
「ブランコ」がカギとなっていますが、サーカスの空中ブランコの夫婦の会話がとても印象にのこりました。自分に引き寄せてみて、う=ん…と考えてしまったり。(電車の中でね)
「麦ふみクーツェ」は評価高いですね。次はこれです。

投稿: harry | 2007年4月22日 (日) 22:03

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